介護士の仕事は、食事や入浴などの身体的な介助に加えて、レクリエーションやリハビリの手助けなど多岐にわたります。高齢化社会を迎えるうえで重要な役割を担う介護士ですが、実は離職者数が増加傾向にあることがわかっています。その原因として挙げられるのが、やはり職場でのストレスです。ストレスの原因としては、人間関係と多忙による消耗が大きいです。人間関係については、介護施設で働く際に一つのフロアにいる利用者を固定メンバーで見るという形になります。
固定メンバーで見るということは、世代間ギャップなど少しでも価値観の相違などが起きると、コミュニケーションがとりづらくなり孤立する恐れがあります。そして、多忙による消耗は身体的介助だけでなく、リハビリの手助けまで業務に入っているので身体的な負担が大きくなることも。本来であれば多くの介護士を雇って分担するのが正しいのですが、社会保障費の増額による負担軽減で介護施設に入る補助が少なくなっています。それでも運営しようとぎりぎりの人数でやりくりをするため、一人の介護士にかかる負担が限度を超えてしまっている状態です。ストレスで破綻しないためにも、大切なことはため込まないことです。
肉体による疲労は、軽いストレッチや運動をして気を紛らわしつつ、十分睡眠と食事をとってバランスの良い生活を心がけます。職場に関する不満があるときには友人や家族に話すか、話し相手がいない場合にはパソコンのメモ機能などを使って愚痴を書いてしまうのも有効です。もし、限界を超えた場合には、職場に要望を出したうえで改善が見込めないなら、思い切って転職するのも手になります。